作品基本情報 [事務局独自調査]
コクリコザカカラ
コクリコ坂から
- ■公開メディア
- 劇場
- ■原作メディア
- 漫画
- ■公開日
- 2011年07月16日 ~ 0000年01月01日
- ■配給会社
- 東宝
- ■映倫番号
- 119035
- ■分数
- 91分
- ■話数
- 1話
- ■原作
- 高橋千鶴・佐山哲郎
- ■監督
- 宮崎吾朗
- ■制作
- スタジオジブリ
- ■著作
- © 2011 高橋千鶴・佐山哲郎・Studio Ghibli・NDHDMT
作品詳細情報
■ストーリー
1963年、横浜。港の見える丘にあるコクリコ荘。その下宿屋を切り盛りする16才の少女・海。彼女は、毎朝、海に向かって、信号旗をあげる。旗の意味は「安全な航行を祈る」。タグボートで通学していた17才の少年・俊は、海の上からその旗をいつも見ていた。翌年に東京オリンピックを控え、人々は古いものはすべて壊し、新しいものだけが素晴らしいと信じていた。そんな時代に、横浜のとある高校で、小さな紛争が起きていた。古いけれど、歴史と思い出のつまった文化部部室の建物、通称カルチェラタン。それを取り壊すべきか、保存すべきか。そんな事件の中で、海と俊は出会う。俊はその建物を守ろうと学生たちに訴える。海はその建物の良さを知ってもらおうと大掃除を提案する。徐々に惹かれ合うふたりに、ある試練が襲いかかる。「嫌いになったのなら、はっきりそう言って」「俺たちは兄妹ってことだ」「どうすればいいの?」自分たちは兄妹かもしれない。それでも、ふたりは現実から逃げずにまっすぐに進む。そして、戦争と戦後の混乱期の中で、親たちがどう出会い、愛し、生きたかを知っていく。そんな中で、ふたりが見出した未来とは――。
■解説
「コクリコ坂から」は、青春映画であり、歴史ドラマでもある重層的な作品である。太平洋戦争が終わって18年、日本は焼け跡から奇跡の復活を遂げた。そして、高度経済成長の只中、復活の象徴として、日本は東京オリンピックの開催を目前に控えていた。人々は古いものはすべて壊し、新しいものだけが素晴らしいと信じていた。煙突から吐き出される煤煙。道路にひしめく車の土埃。人々でごった返す街。工事や建物の解体作業の騒音。しかし、それでも海は青く、緑は輝き、空は広く、世界は希望に満ちてキラキラと輝いていた。貧しいけれど、みんなが上を向いて歩こうとしていた時代を生きた海と俊たちの青春。そして、主人公たちの出生の秘密に焦点を当てていくことで、両親たちの戦争や戦後の青春まで遡ってゆく。混乱の中で、親を亡くした子を自分の子として育てる。そんなことが当たり前だった時代。自分と他人の境界線が曖昧で、いろんなことに寛容だった時代の青春―。<高度成長期>と<戦争と戦後の混乱期>、親子二世代の青春を描くことで、自分たちの歴史がこうやって続いてきたというテーマが浮き彫りになってくる。観客に「自分たちがどういう時代に生きているのか―。」を問う映画になっている。
■キャスト
・松崎海/長澤まさみ
・風間俊/岡田准一
・松崎花/竹下景子
・北斗美樹/石田ゆり子
・広小路幸子/柊瑠美
・松崎良子/風吹ジュン
・小野寺善雄/内藤剛志
・水沼史郎/風間俊介
・風間明雄/大森南朋
・徳丸理事長/香川照之
■メインスタッフ
・脚本/宮崎駿、丹羽圭子
・作画監督/山形厚史、廣田俊輔、高坂希太郎、稲村武志、山下明彦
・美術監督/吉田昇、大場加門、高松洋平、大森崇
・色指定/森奈緒美、高柳加奈子
・撮影監督/奥井敦
■メインキャラクタ
・松崎海
港南学園の高校2年生。留守の母に代わって松崎家とコクリコ荘の家事全般をこなす女の子
・風間俊
港南学園の高校3年生。『週刊カルチェラタン』を発行する新聞部部長
・松崎花
海たちの祖母。離れに暮らしている
・北斗美樹
研修医。港南学園の卒業生。姉御肌で頼りになる存在
・広小路幸子
美術大学の3年生。やせの大食いで身なりには無頓着
・松崎良子
海たちの母親。職業は大学の助教授。アメリカに留学中
・小野寺善雄
海の父親の同級生。現在は航洋丸の船長
・水沼史郎
港南学園の高校3年生。俊の親友で学年一の秀才。生徒会長を務める
・風間明雄
風間俊の養父。タグボートの船長
・徳丸理事長
港南学園の理事長。徳丸財団の社長でもある
■主題歌・楽曲
・主題歌
・さよならの夏~コクリコ坂から~
・作詞/万里村ゆき子
・作曲/坂田晃一
・編曲/武部聡志
・歌/手嶌葵
・IN
・上を向いて歩こう」
・作詞/永六輔
・作曲/中村八大
・歌/坂本九
・挿入曲
・白い花の咲く頃
・作詞/寺尾智沙
・作曲/田村しげる
・挿入曲
・赤い河の谷間(アメリカ民謡)
・訳詞/宮崎吾朗
・挿入曲
・朝ごはんの歌
・作詞/宮崎吾朗、谷山浩子
・作曲/谷山浩子
・編曲/武部聡志
・挿入曲
・初恋の頃
・作詞/宮崎吾朗、谷山浩子
・作曲/谷山浩子
・編曲/武部聡志
・挿入曲
・紺色のうねりが
・作詞/宮崎駿、宮崎吾朗(原案/宮沢賢治)
・作曲/谷山浩子
・編曲/武部聡志